発足までの経緯

木の根っこスタッフ

「木の根っこ」は、大人が担うような家族のケアを引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポート等を行っている子どもや若者(ヤングケアラー)を支援する団体として2021年1月に発足しました。

「木の根っこ」の活動は、2019年11月に開催した勉強会「ケアを担う若者たちの声を聴こう!」に始まります。この勉強会では、日本ケアラー連盟の堀越栄子さんを講師としてお迎えし、ヤングケアラーが抱える問題を共有。実際に家族のケアを担っている若者からも話を伺いました。

そして、この日会場に集まった教育・医療・保健・福祉の専門職の皆さんを中心に、江戸川区のヤングケアラーの実態調査に取り組むことになりました。調査は翌年の1月末まで、約2か月をかけて行いました。

340人の方から回答をいただいた調査の結果からは、ヤングケアラーヘの認識がまだまだ低い社会の現状や、学校生活や友人関係にまでも影響を受けているヤングケアラーたちの状況が浮かんできました。この調査結果をまとめる中で、ヤングケアラーの声を聴き、ヤングケアーが抱えた問題を解決するための仕組みが必要であると考えました。そして、ヤングラケアラー支援を目的とした「木の根っこ」が誕生しました。

活動目的

過度な家族の世話や家事・介護を担うことで、健康面や学業・就学・就労といった面でマイナスの影響を受けている子どもや若者の声を聴き、子どもや若者が必要としている支援につなげ、子どもや若者が自分自身の人生を豊かに生きられるようサポートします。

活動内容

  1. 地域に向けたメッセージの発信(啓発活動)

    ヤングケアラーヘの支援が難しい理由として、本人が「自分が置かれている状況に問題があると気づかない」「気づいても声を上げにくい」といった点が挙げられます。また周囲もヤングケアラーを「家族の手伝いをする良い子」と捉え、問題に気づきにくいと言われています。

    地域が、ヤングケアラーヘの認識を深め、問題を抱えているヤングケアラーに早期に気づくことが重要です。
    木の根っこでは2021年に「気づいて欲しい、あなたのそばのヤングケアラーに」というリーフレットを作成し、教育・医療・福祉・保健関係者を中心に配布を続けています。

  2. ヤングケアラーズカフェ若葉の運営(ヤングケアラーの居場所づくり)

    ヤングケアラーに、「家族の世話や家事から解放され、自分自身のための時間を持てる場所」、「ケアラー同士や支援者(木の根っこ)との関係性の中で、あリのままの自分でいられる場所」を提供します。

団体概要

ケアラーパートナー木の根っこ
団体名称一般社団法人ケアラーパートナー木の根っこ
所在地〒132-0021
江戸川区中央2-4-18 ほっと館
電話番号03-6823-8077
設立年月日2022年8月8日

メンバー

役員代表理事:毛塚香恵子
理事:柏瀬 健有
理事:坂本 はるみ
理事:二戸 清隆
理事:水沼 百合子
監事:山中 信子
会員
井口ひとみ(rei music兼ひとみの台所運営)、梅澤宗一郎(株式会社ウメザワ代表)、小見川香代子(アップル薬局小岩店薬剤師)、柏瀬健有(作業療法士・社会福祉士・介護福祉士)、木暮恵子(一般社団法人日本地域ケア協会)、金城順子(助産師・公益社団法人東京都助産師会江戸川地区分会所属)、熊谷恵津子(なごみの家一之江所長)、毛塚香恵子(NPO法人ほっとコミュニティえどがわ理事)、坂本はるみ(ケアマネジャー)、杉浦尚子(介護福祉士)、鈴木道子(なごみの家鹿骨所長)、征矢俊子(水澤都加佐カウンセリングオフィス)、二戸清隆(えるぷらん代表)、長谷川昌弘(社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会世田谷区立奥沢福祉園施設長)、水沼百合子(江戸川区社会福祉協議会)、山中信子(元日本ホームヘルパー協会東京都支部理事)、吉崎俊子(ケアマネジャー)
2022年8月8日現在
アドバイザー堀越栄子さん(一般社団法人日本ケアラー連盟代表理事・日本女子大学名誉教授)
神谷尚樹さん(元ヤングケアラー)