ケアラーパートナー木の根っこの連続学習会がスタートしました。
1回目は、これまで積み重ねてきたピアカウンセリング研修内容を振り返りながらの実践編です。
講師は、日本女子大学人間社会学部社会福祉学科専任講師の引土絵未さん。
タワーホール船堀での開催です。
まずは引土さんご自身のヤングケアラーとしての体験、次にピアカウンセリングについて、そして、エモーショナル・リテラシーの実践をしました。
講座開催報告をさせていただきますね!
引土絵未さんのヤングケアラーとしてのお話を伺うのは3回目ですが、その体験に胸が痛みます。
中でも心に残るのは、
「支援が整ってきた今であっても、私は助けをもとめないであろう。」
ということです。
決して人には知られてはならない家族のことであり、普通の家庭を必死に演じてきたというのです。
自己責任論が強い社会であるままでは、声が上げられないだろう。声を上げなくてもよい支援があればよいし、また、助けてと人に言ってもよい社会になると変わるのではということでした。
次に話された、「ピアカウンセリングとは」ということ。
そんな引土さんが救われていったのは、仲間同士の支援活動があったからだそうです。
同じ境遇にある方の話を聞く機会があったこと、そして、自分もヤングケアラーです、と発した一言から変わっていったということです。
さて、では、私たちおとなが、どうしたら子どもたちに寄り添うことができるのしょうか。
「寄り添うとはどういうことか」ということです。
それが、今回の実践、エモーショナル・リテラシーでした。
自分の感情に向き合うことで、相手の感情に共感することができるということです。
ここで参加者の感想を記しますね!
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60代 Sさん
3回目で自分の感情に向き合うということが少しわかった気がする。これまでは、相談を受けていたときに、「なんでそうなのよー。」と思うこともしばしばあったが、自分の感情に向き合うことが、今回つかめたら、相手の見方が変わった。重ねていきたい。
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60代 Kさん
自分の『感情のたまねぎ』をはいでいったら、「そうだよねー。そうかもしれないねー」なんて、別の見方ができてきた。
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50代 Mさん
同じ出来事(事実)なのに、ひとは、その人に過去の経験により、さまざまな感情をかぶせて反応してしまう生き物なのだと思った。自分の本当の感情を見つけ出すのには、なんどもやってみることのような気がする。
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50代 Sさん
よくわからなった。うまくできたかどうかよくわからない。
この最後のSさんの感想には引土さんが、コメントをくださいました。
「いまのあなたがそうとらえたことでよいのです。」
このエモーショナル・リテラシーのワークは、回数を重ねることで見えるものが異なるように感じました。
連続研修会はあと3回開催します。
次回は9月21日(木)18時半から鹿骨区民館2階フラワーホール
元ヤングケアラーに聞く
「あの頃の私は・・・」です。
お申し込み受付中です。ぜひご参加ください。